原作:朱川湊人×監督:小中和哉× CGIモーション監督:板野一郎
実力派クリエーターによるSFX青春ダーク・ファンタジー
[イントロダクション]
この映画の主人公は、自殺をし、肉体を持たない存在になってしまった少女・樹里。
彼女は死んでからも家や学校、街を彷徨っている。誰からも見られない「透明な存在」になってしまった樹里は、
なぜ自分で死を選んでしまったのかを考え続ける。
樹里は生前には見えなかった不気味な怪物を目撃するようになっていた。
彼女が「虫男」と呼ぶそれは、心が弱った人間に取りつき、自殺をするように誘導する死神のような怪物だった…
原作は直木賞受賞作『花まんま』など人間の心の優しさと哀しみをファンタジーやホラーで描き続ける朱川湊人。
監督の小中和哉は平成ウルトラシリーズなどSFX作品で知られるが、本作は『星空のむこうの国』、『四月怪談』など
抒情性を持った初期のファンタジー作品と通じる作風になっている。
物語のキーとなる「虫男」のデザインとCGIモーション監督を担当したのは、『伝説巨神イデオン』、『超時空要塞マクロス』
などのカリスマアニメーター・板野一郎。
主役の樹里を演じるのは、『鈴木先生』、『真夜中のパン屋さん』、『リミット』などの若手演技派女優No.1の土屋太鳳。
『HK/変態仮面』の清水富美加、『仮面ライダーフォーゼ』の吉沢亮、有森也実、大杉漣(声)、秋本奈緒美、ほか、
フレッシュな若手とベテラン俳優が競演。 主題歌は日本のラウドロック・シーンの礎を築いたPay money To my Pain(PTP)の『Rain』。
全編を彩る映画音楽をPTPのベーシスト・T$UYO$HIが担当し、映画全体をスタイリッシュで力強いサウンドでまとめ上げた。
[ストーリー]
樹里は自殺をして、肉体を持たない存在になってしまった女子高生。彼女は死んでからも家や学校、街を彷徨っている。
樹里は、寂しさを紛らわすために、母親や学校の人々など、目の前の人々に語りかけるが、誰も答えてくれない。
生きている人々は樹里の存在に気付かないのだ。樹里は生前には見えなかった不気味な怪物を目撃するようになっていた。
彼女が「虫男」と呼ぶそれは、心が弱った人間に取りつき、自殺をするように誘導する死神のような怪物だった。
ある日、いつものように街を歩いていた樹里は、一人の小さな女の子と出会う。
ニッコリと笑いかけてきたその子は、なんと樹里のことが見えるのだ。
感激した樹里はその女の子をりんごちゃんと名づけて公園で遊ぶ。
しかし樹里の至福の時は続かなかった。公園に戻ってきたりんごちゃんの母親を見た樹里は愕然となる。
暗い表情をした母親の背後には、あの虫男が…!